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調べるお編集後記

調べるお編集部による編集後記やブログに書ききれなかった事などを。編集部と言っても一人ですけどね。

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「成長無くして覚醒無し」かなって思ったよ



VENTURE UNITED丸山さんが非常にためになるエントリーをあげていました。

「起業家に必要なのは成長じゃなくて覚醒なんだと思う」No Guts, No Growth.

だらーっとした右肩上がりの業績よりも、どこかでドーーンと急カーブを描いたり、一旦ドーーンと赤転してもその直後にドドドーーーンと爆発的黒転するような会社になってほしい的な内容となっており、僕も基本的に同意だなと思ったわけです。

これは資金調達をしてる企業は確実にそうであって欲しいなと思うわけで、全ての会社がこれを目指す必要はないのかなと思ったりもしてます。会社運営のポリシーは人それぞれですから。でも資金を調達したからにはドドドーーーンといくぞ!という気概が必要だと思っています。ランニングコストを出資している投資家はいないと思います。資金を使ってドドドーーーンと成長するための原資として出資していると思うし、出資される側もそうであって欲しいなと。ここは個人的な見解ですけどね。

さて話が少しズレてしまいましたが、丸山さんのエントリーで特に重要だと思う箇所があります。その部分を全部引用します。
苦境やどん底の中でも戦うことをやめずに、戦い抜く中で眠れる能力が覚醒していったからこそスーパーサイヤ人になれるわけで、そういう状況をどれだけ乗り越えられたか、そして、その過程で過去の自分という殻を脱ぎ捨てて、一段上のステージにいけたかどうかみたいなことが起業家にはとっても重要なことなんじゃないかって思うわけです。

これって起業家に限らずビジネスパーソン全体に言えることで、いい仕事したいって思ったらいまの自分の殻を脱ぎ捨てて次のステージにいかないといけないんですよ。眠れる能力を覚醒させないと。

ここ重要。実はこのエントリーのタイトル自体には多少違和感があったんですよ。「起業家に必要なのは成長じゃなくて覚醒なんだと思う」というタイトルですが、成長or覚醒のように取ってしまう人もいるかと。勿論言いたい事はわかりますが、「きっと俺もいつか覚醒するから」と成長を止めてしまう人が出てきそうな気が。それは違くて、「成長無くして覚醒無し」だと思うんです。成長するためには経験が必要で、成長した後には進化がある。その中で飛躍的に伸びるポイントがあり、それを「覚醒」と言うのかなと。

あ、あともう一個気をつけたいのが、起業家の成長が必ずしも業績とリンクするわけではないというのもあるなと。業績が落ち込んだ時に起業家が成長してないかというとそうではない。

成長、進化の過程で覚醒するのが一般的ですが、「覚悟を決めた」瞬間に覚醒するというケースもあるなと。まぁとにかく自分も含めて経験値を上げ続けてレベル上げていきたいものですね。いきなりラスボスは倒せない。


というわけで朝から意識高いエントリーを読んだので、意識高いエントリーを書いてしまいましたが、言いたいのは、僕も丸山さんとスイーツを食べたい!ということです。おわり。

※丸山さんのブログNo Guts, No Growth.のFacebookページもありますのでぜひ。



注目している分野

よく「注目している分野は?」と聞かれるのですが、この辺についてまとめておこうかと。

これまで「忍者ツールズ」を始めとしたコンシューマ向けの自己表現を実現するサービスに携わってきたので、この分野は今でも凄く興味があります。また、SEOによる流入などがカギのメディアも好きです。ECに関してはどちらかというとモールが好みではあります。

これらの分野以外に3つばかし注目している分野があるので、そちらを中心に書いていきます。


【1.葬儀関連】
この分野に関しては結構前から注目していて、いろんな場面で口にしています。
去年、忌引きにもならない関係性の方の喪主をやることになったのですが、もちろん初めての喪主で葬儀などよくわからない状況でした。しかし、病院霊安室の隣に常設されているお抱えの葬儀社の方々によって滞りなく葬儀を済ます事ができました。ただ同時に改善できるポイントが多いなと感じました。

葬儀関連でのポイントは3つ。
・済し崩し的に葬儀社が決定する
・棺桶
・セレモニーホール

まず1点目ですが、病院にはお抱えの葬儀社がほぼ必ずいます。おそらく葬儀社は病院に営業をかけて、どこかの葬儀社が選ばれるわけです。そうなると自動的にクライアントはやってきます。価格やサービスの比較などはできません。前述の通り、右も左もわからない場合はとても助かるのですが、人間はいつか必ず死ぬので、事前に葬儀社を選んでおいてもいいのかなと。

2点目の棺桶ですが、聞いた話しによると棺桶の原価というのは3,000円程度だといいます。3,000円の棺桶が10万円で販売されます。しかし、葬儀という性質上「故人に一番安い棺桶を選ぶわけにはいかない」という心理が働きます。そこでグレードの高い棺桶を選ぶ事となるのです。10万円の次はレースのついた15万円。さらにちょっと装飾したのが20万円となります。だいたい15万円か20万円のを選びます。僕もそうでした。しかし原価はほぼ変わりません。これは何とかならないものかと。

3点目のセレモニーホール。前述の葬儀にあたり「お葬式をしたいのですが、会場をおさえてもらえませんか?」と葬儀社に言うと「1週間待ちですね」と。いやいやw それはないでしょ。でも実際どこのホールも満杯らしいのです。性質上いっぱい建てるのが難しく、結果いつも混んでいるという事のようです。

これら3つのポイントを解決できるようなサービスがあればきっと大きなビジネスになると思うんですよね。なんかT&G的な感じで葬儀を行う会社も出てきてるようです。YJキャピタルも10社くらいのポートフォリオに2つも葬儀関連の会社があります。今流行りの言葉で言うとディスラプトできる業界なのでしょう。


【2.不動産】
不動産関連で2つ「何とかできないかなぁ」と考えてるポイントがあります。
・どこも同じようなサイト(サービス)
・増え続ける空家問題

1つ目ですが、いくつかの賃貸情報サービスがありますが、どこも結局同じような感じ。裏の情報はレインズから引っ張ってきたものですし、インターフェイスもそんなに変わらない。もっと個性的なものが欲しいし、自分に合った物件をスピーディに探したいのです。切り出し方でいろいろ面白くなると思うんだけどなぁ、と思ってます。

2つ目のポイントですが、今日本には86万戸くらいの空家があるそうです。7戸に1戸が空家で、空家の割合はどんどん増加しているそうです。家を取り壊して更地にするより、空家のままの方が税金が優遇されるとか。高齢化も相まって空家は増えるばかり。何とか解決できないかなぁとモヤモヤしてます。

アメリカでサブプライムローン問題後に大量に出た空家を管理するビジネスが流行ってたと昔見た気がします。家は誰かが住まないと朽ちていきます。家を健全に保ちたい大家と安く住みたいユーザーのメリットが一致したサービスと言えます。airbnbってこの現象からヒントを得たのでは?とずっと思ってるんですが、調べてないのでわかりません。

まぁ、そんなわけで不動産関連にも興味を持っています。


【3.ヘルスケア】
めちゃめちゃ興味があるわけではないのですが、注目はしています。特にメンタルヘルスと遺伝子検査の分野。

メンタルヘルスに関しては「ストレスチェック」義務化とかもあり注目されていますね。そもそも患者が凄い増えてるとかなんとかで数年前から社会問題になってるのかな。

ストレスチェックや勤務時間などから試算して危険度を割り出すようなサービスがいくつかあるのですが、正直それではあまり意味がないように思えます。もちろん「患者を減らしたい」という思想は完全同意ですが、おそらくレッテル効果も相まって患者数は逆に激増しそうな気がしてなりません。

産業医制度も重要ですが、月に1回の検診では限界があります。

しかし、何かしらの解決の方程式はあるはずなので、今後の高度な発展を期待してなりません。

遺伝子検査は法律面で何か厳しくなると聞いた事がありますが、どちらにしろ現状の精度では占いに近いのかなぁと。こちらもさらなる発展を期待してます。



と長々と書いてしまいましたが、きっとこれらの課題に立ち向かう勇者が出現するでしょうし、僕は彼らを応援していきたいなと思っております。


渋谷のこと

GWの昼下がり「渋谷の若者文化衰退の悲劇 - ボン兄タイムス」というとても興味深いエントリーを読みました。引用したんだけど、多くの段落を引用しないといけないので、恐縮だけどざっくりと論点の流れをざっくりと書くと、

商店街の排除活動により渋谷にギャルサーはいなくなった
→クラブの取締が厳しくなり、高齢化
→渋谷音楽の聖地、HMVやクワトロなどが量販店に
→町田や横浜駅西口、地方のジャスコと変わらない
→いかがわしくてチャラい若者が排除
→NHKや国がAKBやオタク文化をサポート
→情報発信の場はアキバになってしまった

こんな感じだろうか・・・。齟齬があったら申し訳ないのですが・・・。

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ボン兄タイムスさんが「渋谷若者文化」と言っているのは90年代後半におきた「コギャルを中心としたカルチャー」のことを指しているのかなって。コギャルカルチャーは全国規模の広がりを見せた。誰もが制服を着崩し、女子はルーズソックスを履いていた。センター街でプリクラを撮り、地べたに座って特に意味もなく話したり。そんなカルチャーは仰る通り、今渋谷には無い。無いというと言い過ぎかな。でも少なくなった気がする。


2つの音楽的潮流

ボン兄タイムスさんは「小学生の時に渋谷が華やかだった」と仰られているので、たぶん今28歳前後かな。僕より10個下の世代。僕の記憶だといわゆるコギャルブームって90年代後半だと思うんだけど、伏線はそのちょっと前から始まってる。

94年くらいから「DJブーム」が起きて、それと同時に「高校生DJブーム」が起きた。深夜のテレビ番組「anpon」や95年創刊のストニューが中心。有名私立高校に通い、DJをするイケメン「門田くん」とかがプレミアム高校生として話題になった。女子高生の流行も盛んに取り上げられた。DJ達は渋谷のマンハッタンレコードに通い、女子校生が登録する事務所の一つは明治通りのFILAのビルにあった(ちなみにそのビルはサイバーエージェント創業のビル)。イケテル高校生が渋谷に集まり、カルチャーが芽吹いた。HIP HOPのカルチャーが強い。

90年代前半から。そこには「渋谷系」と呼ばれる音楽カルチャーがあった。HMVやタワレコなどの外資系レコード店でしか買えないようなマニアックな音楽。ちょっとオシャレな感じの音楽がそこにはあった。こちらはクラブミュージックの趣き。

これら2つの音楽的潮流が上手い具合に「クラブカルチャー」として華開いた。そういう意味でクラブの取締強化ってのは大きな影響があるのかもしれない。


イケテル若者が集う街、渋谷

95年、安室奈美恵withSUPER MONKEY'Sの「TRY ME」が発売。女子高生に受け入れられた。いわゆるアムラーブーム。96年にブームのピークを迎えた。アムラーファッションは109に数多く揃ってるので、学校帰りの女子高生が渋谷に集まった。プリクラブームの影響もあるかも。センター街のプリクラのメッカには多くの女子高生が集まった。

イケテル男子高校生とイケテル女子高生が集う街、渋谷。そこに「自分もイケテル集団に入りたい」「他人よりもちょっと上にいきたい」という高校生などが集まり渦となった。みんなが背伸びした街だった気がする。大学生も多かったし、悪そうな人も多い。緊張と高揚が入り交じってた。イケテル若者が集う場所なのです。それは今もあまり変わらない気がしている。「イケテル人達が集う場所」というブランディングが渋谷には今でも存在してる。それはカルチャーではなく、文化として根付いてる気がするんですよね。表面的には町田や横浜西口と大差ないのかもしれない。でも似て非なるものかな、と。


街が流行を発信という時代ではないのかも

スマホが普及し、あの頃よりも「その場所」に行く必要が無くなったのも原因かもしれない。
80年代の竹の子族、竹下通り、80年代後半から90年代初頭のホコテンバンドブーム、ジュリアナ、そして90年代後半のコギャルブーム。若者を中心としたカルチャーがそれぞれあった。どれも「場所」を中心としたカルチャーだなぁって思う。そこに行かなければ体験できないカルチャー。そしてアキバのカルチャーも。今の若者はその「場所」に行くのがめんどくさくて、スマホを通して擬似的に集まっているのかもな。だから「場所」を中心とした文化っていう流れはできにくいのかも。「アキバから情報発信」って言うけど、正直アキバから何らかのムーブメントが発信されている感覚がない。


渋谷の今の印象

個人的にもう20年以上渋谷を見てるけど、正直今も昔もあまり変わってない気がするんですよねw
これまで渋谷で働いてきたけど、転職して3月から六本木勤務になった。六本木はやはり大人の街で、六本木は六本木で今も昔も発信し続けてる。けどそれは渋谷とは全く異なる。若者もいるけど、若者の街ではないし、これからもならないだろう。

一方渋谷はと言うと、やっぱり若者のエネルギーに満ちている。六本木からバスに乗り、渋谷に降りると落ち着く。渋谷はちょっと背伸びするだけで成立するけど、六本木は背伸びでは足りない。六本木は敷居が高い気がする。これはまだ六本木に慣れてないからなのかもしれないけど。

六本木ヒルズを中心として一時期IT企業の聖地になりつつあった六本木だけど、ビットバレー時代からの企業も渋谷にいるし、最近は若いベンチャーも再び渋谷に集結しだしてる。IT系の企業は若者の勢いに満ちているので、やはり渋谷が似合う気がする。これからもやっぱり渋谷はイケテル若者の文化をを育む街でい続けると思うし、そうあって欲しいな、って思ってます。