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調べるお編集後記

調べるお編集部による編集後記やブログに書ききれなかった事などを。編集部と言っても一人ですけどね。

大きな規模でピボットを続けるクルーズの思い出など

2006年か7年くらいの話。「携帯検索エンジンを忍者ツールズに導入しませんか?」と営業があった。若い営業マンが持ってきた会社パンフレットの表紙には腕組みするイカツイ男性数人と海賊船が写っていた。「なんというオラオラな会社案内だろうか…」と呆気にとられた。きっと会社の雰囲気もオラオラなんだろうな、だって社長の眼光鋭過ぎるし…と思った。その会社の名前はウェブドゥジャパン。携帯検索エンジン『CROOZ!』を提供する会社だ。

イカツイ男達
(ネットの海からかろうじて引き上げられた海賊の宝)

結局僕たちはこの海賊達と手を組まず、中国からやってきた海賊、いや検索エンジン『YICHA』を設置することになり、ウェブドゥジャパンとはそれ以来疎遠になった。

ウェブドゥジャパンはその後、売上比率の高かった人材事業をMBOで切り離し、広告代理事業も撤退していく。事業の中心はモバイル公式コンテンツなどの事業に移り変わり、そしてソーシャルゲームの大波に乗り業績を拡大していく。しかし当たり外れの大きいゲーム事業をついに区切りをつけ、コマース事業に経営資源を集中させる決断を下したのが昨日。

CROOZがゲーム事業を譲渡し「SHOPLIST」に経営資源を集中するという大胆戦略を発表!
CROOZ

上記記事を書きながら先に書いた思い出が浮かんできた。

クルーズが今後軸に据えるコマース事業の中心サービスは『SHOPLIST』だ。2005年にリリースした『CROOZ blog』は女子中高生に大人気となった。そしてモバイルコマースのサービスをいくつか展開しながらノウハウを貯め、2012年に『SHOPLIST』を本格スタートさせる。順調に売上を伸ばしていき、2015年度には約100億円に達する。ゲームと違って利益率が高いビジネスではないけど、堅実ではあるし、もっと伸びる余地が確実にある。そこで思い切った今回の選択に繋がったのかと。

ちょっと前から『CROOZ blog』に掲載されている広告は『SHOPLIST』のみになり、そこから送客は結構大きいのかもしれない。女性向けメディアからの送客が上手くいってるという流れから、女性向けファッションキュレーションサイト『MARBLE』の買収という流れかもしれない。

クルーズのピボット力というのは昨今のスタートアップにとっても参考になるのではないかと思う。サイバーエージェントも主力事業を変えながら成長を続けているが、サイバーは創業以来、広告代理事業という柱がずっとある。GMOはサーバーなどのインフラがあるし、主力事業は変わっていても創業以来地道に業績を支えている事業というのは存在している。しかしクルーズはもっと大胆にピボットをしている。スタートアップが日常的に行っている「ピボット」をもっと大きな規模でやっているのがクルーズという印象。

ところでクルーズ小渕さんと言えば業界きってのイケメンでおなじみですが、最近はアドウェイズ岡村さんとのエピソードが話題に上がる。

【第4回】アドウェイズ岡村のテンションはMAX! ”命の恩人”クルーズ小渕社長を熱く語る!
岡村:そう、忘れもしません。2007年です。会社の業績が急激に悪化して多くの新規事業からの撤退を余儀なくされた時です。あの時、上場前後に個人的に銀行から8億円借金してたんですが、経営状態を危ないとみた銀行から「すぐに業績が回復できなければ株を売るぞ」と迫られ、本当に追い込まれていました。正直もうダメかと思った時もありました。 そんな時、小渕さんに相談に行ったんですね。そうしたら、小渕さんは「俺のマンション担保にして金借りよう」って即答ですよ。それだけじゃなく、色んな人に電話して資金を貸してくれる方を探してくれたんです。

しかも、後から話を聞くと、当時クルーズも決して順風満帆だったわけではなくて、小渕さん自身も苦しんでいる中で僕のために動いてくれたんです。そんな男がどこにいるのか?って思いますよ。

このエピソードはなかなか熱いですよね。